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2020.08.19

人ごとじゃない!妊娠糖尿病(3)

妊娠してからの軽度の高血糖を
『妊娠糖尿病』といいます。
(産後ほぼ自然治癒します)

妊娠してからの高度の高血糖も
『妊娠糖尿病』ですが、
こちらのパターンは産後に治癒しないことも多く
将来の糖尿病ハイリスク群になります。

そして、妊娠前からもともと糖尿病があって、
その後妊娠した場合には
『糖尿病合併妊娠』と呼び
区別されています。

「肥満があると糖尿病になりやすい」

理由は

脂肪組織が、膵臓から分泌される糖の運搬屋さん、
インスリンの足を引っ張って
作用の邪魔をするからなんです。

なので、
糖尿病予防や改善には適正体重を
保つことが大きく役立ちます。

とはいえ、妊娠中は太りやすいですよね~。
妊娠前と同じペースで食べてたら
みるみる体重が増えてビックリします。
(体質にもよりますが)

肥満妊婦は
膵臓からインスリンが分泌されても
大量の脂肪組織がその働きを邪魔するので
スムーズに血糖値を下げることができません。

血液中の糖のコントロールがとても不安定・・・

よって、妊娠糖尿病を発症しやすくなります。

また、妊娠中期には胎盤が完成しますが
胎盤からも、インスリンを効きにくくしたり
壊したりするホルモンが分泌されています。

もしも、胎児の発育に糖質が必須栄養素だったら、
妊娠するとインスリン機能がよくなって、
有効に胎児に糖質を供給できるように
母体が変化するんじゃないかと思うのですが、

実際には、脂肪組織も胎盤も
あえてインスリンのじゃまをして
糖エンジンを胎児に回せなくする方向に変化します。

なんででしょう?

糖尿病合併妊娠と違って、妊娠糖尿病では、
膵臓から必要分のインスリンは分泌されているんだけど
効きにくくなって
血液中の血糖値が下がらないままになってしまう
(赤ちゃんにエネルギー供給ができない)
という病態。

通常は妊娠後期にはさらにインスリンをたくさん出して
血糖値を正常に保つのですが、
妊娠糖尿病ではそれがうまくできなく
なるのですね。

インスリンは出るけどうまく機能しない

→糖からエネルギーを作れず、血液中は高血糖のまま

→でも身体はエネルギーが必要なので
糖のかわりに肝臓に蓄えた脂肪を燃やして
血液中に、ケトン体を増やす(胎児が必要なエネルギー)

さてここで問題になるのは、
妊娠糖尿病では、

『血液中にたくさんの糖とたくさんのケトン体
両方が混在している』

ということです。

血液中が高血糖なところに、ケトン体が加わると
血管をもろくする作用があります。

胎児には、母体の血液を送ることで
栄養分を与えているから、
母体血管がもろくなれば、赤ちゃんに必要な物質を
与えられなくなりますね。

また、血管がもろくなっても
母体は最優先で赤ちゃんに血液を送ろうとがんばるので
血流の圧をあげようとします。
これが、妊娠高血圧症候群。

両者は、絡み合っているんですね。

妊娠糖尿病で血液中が糖とケトンだらけになると
尿から余計な糖とケトンを排出しようとします。

すると、やたら喉が乾き、
おしっこの量が増えて、隠れ脱水が起きます。

放置していると身体はだるくなり、
さらにひどくなると痙攣発作、意識混濁など
重篤な症状が引き起こされることも。

妊婦健診の尿検査で、『尿糖』『ケトン体』の
数値を調べるのは、このためです。

わたしが26w健診の尿検査で
『ケトン体3+』と出て

助産師さんに

「糖尿病かもしれない・・・」

と言われたのは、
そういうことだったのですね~。

でも実は
身体によろしくない状態とは

『血液中、高血糖&ケトン体だらけ』

糖とケトン、
2つが重なっている場合です。

わたしは日常的に糖質制限していたので
急激に高血糖になる機会がなく
血中の血糖値はいつも安定して
低めで推移していたはず。

インスリン分泌はあるものの、
大量に分泌しなくても、少量で糖代謝がまかなえる
状態になっていたはずなんですよね。

日常的に血液中の糖が少なめだから、
妊娠中のわたしの身体は、
糖エンジンではなく、脂肪燃焼でケトン体を
作り出すケトンエンジンを発動させて
胎児を育てていたと思われます。

つまり、わたしの血液の状態は

『血糖値は低値に安定していて
ケトン体がたくさんある状態』

これは、
血管をもろくして赤ちゃんに栄養を送れないどころか
逆にケトン体を使ってベストなエネルギーを
胎児に送ることができる、とてもいい状態!

その証に、
尿検査でケトン体はめっちゃ出てたけど
尿糖はマイナスでした♪

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