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2021.11.15

3歳までの育児で脳はほぼ完成してパターンが決まり そこで人生が決まる?

『3歳までの子育てで
母と子の絆、信頼関係をしっかり築いておけば
子どもは大きくなってからも自己肯定感高めで
心の病や不登校、生きづらさに困ることがない。
3歳まではママが子どものそばにいて
彼らの要求をきめ細やかに感じ取り
密に応えてあげることが大切』

つまり、

『子どもの将来は
あなたの育て方次第で決まるんですよ!』

ってことですよね。

うーん・・・重すぎる・・・( ̄◇ ̄;)

『今、あなたが子どものために
努力を惜しんだら
取り返しのつかないことになりますよ』

ってことですよね。

うーん・・・吐きそう・・・( ̄◇ ̄;)

脳科学という学問によって
明らかにされていることはたくさんあって

こういう子育てをしたら
頭のいい子に育つ!
才能を開花できる子に育つ!
その子の将来的な幸せに直結する!

という類の話は
巷に溢れかえっています。

確かに、脳科学でわかっていることは
現時点での科学的根拠のある
理論として認知されていますが

例えば医学の世界でも、
20年前の常識が180°覆されたり
治療法のガイドラインが
大きく修正されたりして

科学的根拠というものは
日々塗り替えられていきます。

つまり、エビデンスとは、
常に不備を含んでいるものであり
得られた結論は限られた条件のもとで
成立する証拠にすぎません。

コップを上から見たのと
横から見たのでは
まったく風景が異なるように

どの方向から見るかによって
導き出される結論は
景色を変えてくるのです。

また、科学的に反証するデータが出たとしても
メディアは積極的に取り上げなかったり
します。

政策の成功や企業の利益追求の意図など
複雑な大人事情のため
色付けされることもあるのかもしれず

人が信じたいように、
また信じさせたいように
科学の証拠も積み上げられていくもの
なのかもしれません。

例えば、妊婦の体重増加指標。

海外ではずっと昔から
厳重な体重制限は低出生体重児を増やす
という統計のもと、
日本の妊婦指導のあり方は危険だと
警告を発し続けていましたが

長い間、日本特有の厳しい体重制限指導は
改善されることはありませんでした。

ようやく今年になって
日本産婦人科学会が動き出し
24年ぶりに『妊婦の体重増加指標』が
改訂されました。

このように、
新たに解明されたエビデンスが
発表されたところで

すぐに臨床現場で反映されることもないため
一般の人たちが知る機会は
限られてきてしまうのです。

わたしたちが、
『3歳』という年齢を大切な節目と
信じるのはなぜでしょう。

幼稚園教育はなぜ
3歳から始まるのでしょうか。

生まれた直後は母子一体の世界に
生きていた赤ちゃんは
歩行や言語の獲得によって
物理的、心理的な母子分離をはじめ、
少しずつ「自分」を確立していきます。

3歳になる頃にはママがそばにいなくても
不安なときに自分を守ってくれる
ママの存在をいつも感じ
自分をコントロールして待つことが
できるようになり
集団の中での学びが可能になります。

そう考えると
確かに3歳という年齢は発達過程のなかで
とても大きな節目だと言えます。

赤ちゃん時代から3歳の節目までの過程で
どれぐらい人やモノとの関わりが持てたかが
その後の生涯にわたって
影響をもたらすというのが
脳科学でのエビデンスに基づいた考え方です。

風の匂い。
お日さまのまぶしさ。
つかんだおもちゃの手触り。
床や土を踏み締める足裏の感覚。
はじめて食べたおかゆの味。

いろんな「はじめて」が、
情動的、運動感覚的に
すべて刻まれていきます。

こういう豊かな体験世界は
子どもと過ごす毎日のなかで
それほど意識をしなくても
みんな自然にできているんじゃないかと思うんですよね。

そこへ、

だっこされたときの温かさ。
優しく穏やかなトーンで
話しかけられたときの声色。

子どもに関わる周囲の大人の
愛情が加わったときに

豊かな人間形成の基盤という
樹の根っこが、強く太く
育っていくのだと思います。

子どもの能力に大きな影響を与えるのは
もともと持っている遺伝子だけではなく
育て方や環境などの後天的なできごとだけど、

ママの育て方はあくまでも材料にすぎず
それだけで個性や能力が決定するわけではないと
わたしは声を大にして言いたい!!

まるで、あなたの3歳までの子育てだけが
子どもの将来をすべてを決定してしまう
命綱のような言われ方をすると
不安を掻き立てられてしまいますよね。

3歳までは大事。
その通りなんですが・・・

「ママ」だけの関わり方で
すべてが決まるわけでは決して
ありません。

12人育ててきて思います。

子どもの能力は、3歳以降にも
いつでもつくられ、更新されていきます!

難しく考えなくていいんです。
親がすべきは、無意識にできちゃう類の
当たり前のことだけ。

なにか特別なことをしなければ
その後の子どもの人生が決まってしまう!
ということではないですし、

子どもがやりたがることを
どんどんやらせてあげること。

ママの思い通りにならなくても
「OK」とすること。

ごはんを食べさせ、排泄を助け、
眠りの環境を与え、
寒さ暑さをしのぐというような
基本的な生命欲求を満たしてあげること。

かわいいな、だっこしたいな、
ママがそんな気持ちになったら
想いに忠実に、いっぱいだっこして
スキスキ♡してあげること。

3歳までにすべきことは
実はとってもシンプルなことばかりだと
思います!

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